中国人の帰化申請|公証書・必要書類|名古屋の行政書士
中村倫彦
中村倫彦

中国国籍の方の帰化申請|条件・公証書・注意点

中国国籍の方も、国籍法に定められた条件を満たし、法務大臣の許可を受けることで日本国籍を取得できます。
法務省の統計によると、令和7年(2025年)に帰化を許可された中国国籍の方は3,533人で、国籍別では最も多い人数となっています。

ただし、日本に長く住んでいるだけで帰化が許可されるわけではありません。仕事や収入、税金・年金・健康保険の納付状況、交通違反を含む素行、日本語能力などが総合的に審査されます。

また、中国国籍の方の帰化申請では、中国の公証処が発行する出生公証書、結婚公証書、親族関係公証書などによって、本人とご家族の身分関係を明らかにする必要があります。

このページでは、主に中国本土に身分登録がある中国国籍の方について説明します。台湾、香港では発行される証明書や取得方法が異なるため、個別の確認が必要です。
なかむら行政書士事務所(Nakamura Gyoseishoshi Office)为居住在爱知县、岐阜县和三重县的中国籍人士申请日本归化、取得日本国籍提供专业支持。我们的服务包括审核所需材料、将外文材料翻译成日文、准备归化许可申请书及相关文件,以及协助办理日本法务局的相关手续。

中国人の帰化申請に必要な条件

中国国籍の方にも、他の国籍の方と同じ帰化条件が適用されます。
ここでは主な条件を簡潔にご説明します。各条件の詳しい内容については、帰化申請の7つの基本条件をご確認ください。

1.日本での居住期間

国籍法上は、原則として、引き続き5年以上日本に住所を有していることが条件とされています。
ただし、令和8年(2026年)4月以降の審査運用では、日本社会への融和状況を判断するうえで、原則として10年以上の在留実績が求められています。

一方、日本人の配偶者や子など、簡易帰化の条件に該当する場合は、居住期間に関する条件が緩和されることがあります。

2.能力条件

原則として18歳以上であり、日本と中国の両国で成人に達していることが必要です。未成年の子が父母と一緒に申請する場合などには、異なる取扱いがあります。


3.素行条件

税金、年金、健康保険料を適正に納めていることに加え、交通違反、犯罪歴、在留状況などが確認されます。申請者本人だけでなく、配偶者や同居家族の納付状況などが審査に影響することもあります。


4.生計条件

帰化後も日本で安定した生活を続けられることが必要です。申請者本人に収入がない場合でも、配偶者や同居家族の収入、預貯金などを含めて世帯単位で判断されます。

5.重国籍防止条件

日本は原則として重国籍を認めていません。また、中国の国籍法も重国籍を認めておらず、外国に定住する中国国籍の方が自ら外国国籍を取得した場合は、中国国籍を自動的に失うと定めています。

そのため、中国国籍の方の帰化申請では、住所地を管轄する総領事館から国籍証明書(領事証明)を取得して申請時に提出します。


6.思想条件

日本国政府を暴力で破壊することを企てたり主張したりせず、そのような団体を結成したり加入していないことが条件となります。

7.日本語能力

中国語と日本語には共通する漢字がありますが、漢字を理解できることだけで日本語能力が十分と判断されるわけではありません。

愛知県・岐阜県・三重県では、申請受付後に日本語テストが行われます。ひらがな・カタカナ・漢字の読み書き、文章の読解、作文などについて、申請前から準備することが大切です。

中国の身分関係を証明できること

中国国籍の方は、中国の公証書、戸口簿、結婚証、離婚証、パスポートなどによって、出生、父母、兄弟姉妹、婚姻、離婚、子との関係を証明します。


帰化申請の条件を詳しく確認したい方へ


居住期間、生活の安定、素行、税金・社会保険、日本語能力など、帰化申請の条件については、次のページで詳しく解説しています。


帰化申請で確認される7つの基本条件

帰化の条件は、在留資格、出国歴、仕事、ご家族、婚姻歴などによって判断が異なります。
「日本に長く住んでいるから大丈夫」「永住者だから必ず帰化できる」と自己判断せず、現在の状況を確認してから準備を始めることが重要です。


中国国籍の方が準備する本国書類

中国には戸口簿による身分登録制度がありますが、日本の戸籍謄本のように、出生から現在までの身分関係をすべて証明できるものではありません。そのため、帰化申請では、中国の公証処から身分関係ごとの公証書を取得します。

必要となる公証書は、本人や父母の婚姻・離婚歴、兄弟姉妹、子の有無、日本と中国での届出状況などによって異なります。主な書類は次のとおりです。

出生公証書

公証書
申請者本人の出生公証書を中国本土の公証処で取得します。

出生公証書は、中国国籍の方の帰化申請において、特に重要な本国書類です。本人の氏名、生年月日、出生地、父母の氏名などが記載されており、本人の出生と親子関係を確認するとともに、帰化許可後に日本の戸籍を編製するための基礎資料として使用されます。

日本で生まれた中国国籍の方

日本で生まれた方は、日本の市区町村へ提出した出生届の記載事項証明書を取得します。

中国の公証処から出生公証書を取得できない場合は、中国の戸口簿や日本の出生関係書類、本人と父母のパスポートなどで身分関係を説明します。必要となる代替書類は申請先の法務局での事前確認が重要です。

結婚公証書または結婚証

結婚公証書
申請者が結婚している場合は、本人の結婚公証書または結婚証を提出します。結婚年月日、夫婦の氏名などを確認するための書類です。

申請者本人だけでなく、父母の婚姻関係を確認するため、父母の結婚公証書または結婚証も必要になります。ただし、父母が離婚している場合や亡くなっている場合には、発行されないことがあるため、別の書類による説明が必要になることがあります。

日本の市区町村へ婚姻届を提出している場合は、婚姻届の記載事項証明書も準備します。配偶者が日本人である場合は、日本人配偶者の戸籍謄本によって婚姻関係を確認します。

離婚公証書または離婚証

申請者本人または父母に離婚歴がある場合は、離婚公証書を準備します。裁判によって離婚が成立した場合は、判決書、調解書及び確定したことを証明する書類などが必要になることがあります。

日本で離婚している場合は、離婚届の記載事項証明書または受理証明書を取得します。

死亡公証書

死亡公証書
申請者の父母、配偶者、子などが亡くなっている場合は、死亡の事実と家族関係を確認するため、死亡公証書を準備します。

日本で死亡届を提出している場合は、死亡届の記載事項証明書も必要になります。日本人の戸籍に死亡事項が記載されている場合は、その戸籍謄本を提出します。

親族関係公証書

親族関係公証書は、申請者と父母、兄弟姉妹との関係を証明する書類です。帰化申請では、父、母、申請者本人及び兄弟姉妹全員の関係が確認できる内容で取得します。

日本生まれの方の場合

日本生まれの中国籍の方は、中国の公証処で親族関係公証書を作成することができません。そのため父母の陳述書を代替書類として提出します。

養子縁組・認知・親権・氏名変更などの公証書

養子縁組、認知、親権の変更、氏名の変更などがある場合は、その事実を証明する公証書や裁判書類が必要になります。

中国の公証書、戸口簿、パスポート及び日本の住民票で氏名の漢字や生年月日などが異なる場合は、同一人物であることや変更の経緯を証明する書類を準備します。

国籍証明書(領事証明)

中国国籍証明書
中国籍の方の帰化申請では、住所地を管轄する領事館から、退出中華人民共和国国籍証明書(2021年7月から「領事証明」に名称変更)を取得します。

成人の場合は、原則として有効な中国パスポート、在留カード及び領事証明申請書が必要です。未成年者については、父母のパスポート、住民票、出生証明書、同意書などが追加で必要になります。

この領事証明は、中国本土の公証処が発行する出生公証書や親族関係公証書とは別の書類です。
取得する時期は、法務局から指示があった後に申請を行い、帰化申請書と一緒に法務局に提出します。

 

※当事務所では、領事証明の取得に関するサポートも行っています。

帰化申請でお困りの場合はぜひご相談ください。


父母の陳述書

中国籍の方の場合には、親族関係公証書が取得できない場合など、法務局より指示があった場合に申請者の父母が作成する陳述書を提出します。
陳述書には、父母がいつ、どこで婚姻したのか、夫婦の間に何人の子が生まれたのか、それぞれの子の氏名、生年月日及び出生地などを記載します。

中国語で作成した場合は、日本語翻訳文を添付します。父母が亡くなっている場合や、事情により作成できない場合は、その理由を説明して代替書類を検討します。

日本で届け出た身分事項の書類

日本の市区町村へ出生届、婚姻届、離婚届、死亡届、認知届、養子縁組届または親権者変更届を提出している場合は、それぞれの届書記載事項証明書を取得します。


中国籍の帰化事例

中国籍/永住者
中国籍/永住者
女性 / 30代
名前の証明

来日して14年、日本人の妻そして2人の母として暮らす中国籍のお客様。問題点は古い証明書の名前と現在の名前が異なること。これは本国の戸口簿をもとに、名前の変更についての公証書を取得して対応しました。

 

領事証明の取得をサポートをおこない、ご依頼から約4ヶ月での申請受付となりました。

申請受付から約8ヵ月後、無事に帰化の許可となりました。

中国籍/永住者
中国籍/永住者
男性 / 30代
申請後の交通違反

日本生まれの中国籍の永住者。既に法務局で帰化相談を受けており書類の収集・作成のご依頼でした。本国書類が届く時期が分かっていたので、すぐに領事証明書を取得。ご依頼から1ヶ月と2日で申請受付となりました。お客様が法務局へ来庁したのは帰化相談と申請日の2回。

 

申請後にお客様が数回交通違反を犯しました。このような場合には必ず法務局への報告が必要であることをお伝えし、後日提出指示がある運転記録証明書の申請を行いました。

 

申請受付から1年と20日後に無事に帰化の許可となりました。

中国籍/永住者
中国籍/永住者
男性 / 30代
日本人の養子

大陸生まれの本人とお子さんの帰化申請。本人は幼い時に日本人と養子縁組をしているので簡易帰化での申請となりました。

様々な確認事項があり他の事務所では対応できなかったようで、当事務所に依頼されたとの事でした。

養子縁組の確認や父母の離婚に関する書類を確認して準備をしていきました。

お子さんが15歳未満の為、申請日にはお母さんに来庁してもらい無事に受付となりました。

 

今回は受付から9か月と7日で無事に帰化の許可となりました。

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